2014年8月24日(日)、一般社団法人グッド・チャリズム宣言プロジェクト(以下、グッチャリ)がサイクリスト27名とともに、「グッチャリサイクリング2014夏!」を楽しみました。

グッチャリでは、定期的にサイクリングイベントを開催しています。

2013年初夏には、彩湖付近をスタートし、荒川大橋(熊谷市)までの往復100Kmを走るコース。

2013年初冬には、足立区都市農業公園(レストランさくら/現:みはらし茶屋)をスタートし、葛西臨海公園まで走るコース。

両イベントとも、マナーアップチラシを随所で配布しながらサイクリングを行い、イベントに参加したサイクリスト同士の親睦を深めつつ、荒川の自転車利用ルールの啓蒙活動を行うことを特徴としてきました。

101

102今回「グッチャリサイクリング2014夏!」では、マナーアップチラシの配布に加え、初の試みとして「荒川クリーンエイド・フォーラム」(以下、荒川クリーンエイド)さんと共にゴミ拾いを行いました。

荒川クリーンエイドは、荒川のゴミ拾いと通じて、自然環境の回復と荒川に集い思いを寄せる人々の交流を作り続けている団体。荒川クリーンエイドの特徴のひとつは、ゴミ拾いと併行して、回収したゴミの種類や数を調査することにあります。ゴミの種類、数を把握することで、ゴミの発生原因を学び、最終的には荒川を始めとする自然環境にゴミが行き着くことのないような、そんな気づきを参加者一人ひとりが得ることができる効果があるそうです。

http://www.cleanaid.jp/

 

朝9:00に葛西臨海公園をスタートし、グッチャリサイクリング参加者一同が、今回ごみ拾いの場となった荒川左岸、葛飾区木根川橋下流付近に到着したのが10時頃。

301302303荒川河川敷の随所で見かける、葦の草原の中に入ると、グッチャリサイクリング参加者一同は驚きの光景を目にします。わずか6畳ほどの狭いスペースに、これでもかとばかりに堆積するゴミ、ゴミ、ゴミ….。一番目につくのはペットボトルでしょうか。他にも缶、瓶、パンやお菓子などの包装袋、カップ麺のカップなど、様々なゴミが溢れています。PCモニターなど、明らかに不法投棄されたと思しきゴミもありますが、ゴミの多くは、日々の中で生み出されるちょっとした生活ゴミ。ゴミ箱に捨てる、もしくは持ち帰る手間を惜しんだ何百人、何千人もの「無精」が生み出したものと思われました。

304 305 306 309 310     311312

「話に聞くのと、実際にゴミ拾いを行うのとでは、まったく違う」

「川にあるゴミというよりは、台所のゴミがそのままここにあるという感じ」

「リサイクル可能なペットボトルがゴミとして放置されることで、リサイクル・ロスと環境破壊という二重のマイナスを生んでいる」

 

参加者それぞれ、様々な感想を抱きましたが、共通して感じたのは、そのゴミ量の多さでした。

313

「一人ひとりが生活の中で、ちょっとした気遣いを行うことで、このようなゴミはなくなるはずです」

これは、今回わたくしどものお世話をしてくださった荒川クリーンエイド:姫野さんの言葉です。

本レポートを読んでくださっている方には失礼に当たるかもしれませんが。

この言葉を、ただ文字として読むことと、あのゴミの量、荒川河川敷の様子を見て、ゴミ拾いを行った後で聞くことでは、そのリアリティに雲泥の差を感じてしまったのも事実です。

ちなみに、わずか30分ほどの回収で集まったゴミは、45Lのゴミ袋で「57袋」、粗大ゴミ「13個」。ゴミ袋の約半分がペットボトルでした。

314315

この場所は公共交通機関を使ってのアクセスがしがたく、ゴミ拾いが手薄になっていた場所だそうです。荒川を楽しむサイクリストにとっては身近な場所なのですが。このような形で、お互いの苦手と強みがマッチングしたことは、共に荒川の環境を考える荒川クリーンエイド、グッチャリの双方にとって、とても幸運なコラボレーションだと感じています。

 

ゴミ拾い後は、数班に別れ、マナーアップチラシを配布しながら彩湖までサイクリングして再び合流。歓談(サイクリストが集まると話が長い 笑)と写真撮影を楽しみ、解散となりました。

507

今回のグッチャリサイクリングは、これまでも行ってきたマナーアップチラシの配布に加え、初めての荒川クリーンエイドとのコラボレーション実現、河川敷のゴミ拾い実施となりました。

グッチャリは自転車マナーの向上が主眼ですが、いろんな利用者がシェアする荒川を良くするためには自転車のことだけでなく他の利用者と一緒に広く活動すること、他の利用者の立場に立つ、という経験する事も重要ではないかと思っています。

マナーアップミーティングや青空ミーティングで行ってきた、野球の利用者やマラソンランナーなどの他の利用者との意見交換。その延長線上として実現した今回のゴミ拾いであり、荒川クリーンエイドとのコラボレーションは、今回グッチャリサイクリングにご参加いただいた皆様に、新しい気づきをご提供できたのではないと思います。
「百聞は一見にしかず」

今回のゴミ拾いに参加された方は皆、この言葉が浮かんだのではないでしょうか。今回の経験は、これまでのグッチャリサイクリングと比しても、とても貴重なものであったと感じています。

202 203207 206 401 402 403

次回グッチャリサイクリングの開催はまだ未定ですが、これからも「サイクリングに、マナー向上・啓発につながる何かをプラス」した内容にしていきたいと思います。引き続き、多くの皆様に活動へのご賛同と参加をお願い申し上げます。