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危険な走行を繰り返す自転車運転者に講習義務を課す改正道交法が6月1日に施行されたことを受け、東京都足立区の荒川河川敷道路で6日、国交省荒川下流河川事務所や警視庁千住署、足立区役所が合同で自転車利用者にチラシを配ってマナーアップと交通ルールの順守を呼びかけた。河川敷道路を走るサイクリストたちは呼 びかけに応じて足を止め、マナーやルールの説明に聞き入った。

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ロードバイクが高速で走る“要注意エリア

この日の取り組みは荒川下流河川事務所が主催し、千住警察署、足立区役所、千住交通安全協会、そしてサイクリストの走行マナーアップやルール順守 を呼びかける「グッド・チャリズム宣言プロジェクト」などの関係組織が協力した。グッド・チャリズム宣言プロジェクトは毎年数回、荒川河川敷道路でマナー アップ活動を展開している。

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改正道交法が施行された直後ということもあってか、行き交う人々の関心や注目度はこれまでになく高かった。今回は千住署から10人近く、グッド・ チャリズム宣言プロジェクトのメンバーは12人、さらに河川事務所など各団体からもそれぞれ数人が加わり、総勢約30人でマナーアップ活動を展開した。
前日からの雨は明け方にあがり、気持ちの良い青空が広がった。チラシ配りの場所は荒川下流右岸の千住新橋近くにある虹の広場付近。周りにはいくつかのグラ ウンドがあり、その利用者や、散歩をする人、ジョギングを楽しむ人などが河川敷道路を大勢行き来する。そんな道路を高速で走行するロードバイクも見受けら れる“要注意エリア”だ。活動開始前のミーティングでは、ルールを正しく理解し順守することを自転車利用者に呼びかけ、マナーアップ啓発との相乗効果で安 全意識がより高まるよう、皆で頑張りましょうという趣旨を共有した。

電光掲示板はインパクト大

そこに警察の大きな特装車両が登場した。車体上部の両サイドには横長の電光掲示板が設置されており、自転車の交通安全を訴求するメッセージが次々に流れていく。

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さらに車体の後部からは四角い巨大なカラー電光掲示板が現れ、可動式柱で高く掲げられた。画面には「ルールとマナーを守りましょう」「自転車マ ナー向上キャンペーン」といったメッセージや、左側通行徹底、スピード注意などの警告がイラストつきで表示され、十数秒毎にスライドショーのように展開さ れていった。
電光掲示板によるPRが始まると、河川敷道路を走る多くの自転車利用者は足を止めて見入るなど、その認知効果は抜群だ。

「グッチャリ」の活動の効果も実感

これまで、グッド・チャリズム宣言プロジェクトメンバーだけで行った活動では、停車を呼びかけても無視したり、逃げるように避けていったりするサイクリ ストが一定の割合で現れ、むなしい思いをしてきた。しかし今回は警察の特装車両が絶大な効果を発揮。また、時には警察官が交通指導用の赤い棒を活用して高 速走行してくるサイクリストに停車を促すことで、ほぼ全ての自転車が立ち止まり、しっかりと話を聞いてくれた。
逆に自転車利用者からも、野球やサッカーなどをしている人々と接触しそうになるなどの経験談とともに、安全のための改善要望が出されるなど、従来以上に利用者たちの高い問題意識に触れることができた。

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また、呼びかけたサイクリストから「以前からメディアやSNSで『グッチャリ』の活動は知っていました」「以前も走行中にビラをもらいました。そ れ以降、マナー意識を高めています」などの言葉をいただいた。われわれの活動が認知されてきたことや、少しでも効果を発揮していることを実感でき、活力を もらったような気がする。
さらに全国ネットのテレビ局の取材があり、当日のニュースで報道されるなど、活動が浸透し始めたことを実感できる一日となった。
この流れを絶やすことなく、これからも地道に活動を続けていきたい。

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