2015年9月27日日曜、グッチャリ恒例の荒川での自転車ルール順守・マナーアップのチラシ配布と、同河川敷のゴミ拾い活動が行われた。荒川の清掃活動に取り組むNPO法人「荒川クリーンエイドフォーラム」とグッチャリと合同で行うゴミ拾い活動は、今回で2回目である。

arakawa01△集まったゴミは45リットル用の袋で32袋にもなった。参加したメンバーは笑顔!

 

荒川の河川敷は、多くの人々にとって憩いの場であると共に、関東のサイクリストにとって“聖地”と呼ばれるほど人気のサイクリングコース。しかし 近年のサイクリング人口増加に伴い、河川敷での事故が多発している。また、河川敷に捨てられたり、流れ着いたりした大量のごみも問題になっている。

活動当日の朝、まずは岩淵水門(東京都北区)を渡る河川敷道路で、自転車利用者にルール順守を呼びかけるチラシを配布し、マナーアップを働きかける 活動を開始。直前まで雨が降っていたこともあり、ロードバイクで走るサイクリストは普段より少なめだったが、呼びかけに対してしっかり話を聞き、活動を応 援して下さるケースが多かった。マナーアップ運動は、少しずつ浸透しているように思えた。
一方、“ママチャリ”などで通行する一般の自転車利用者は、急いでいるのか、呼びかけに応じずに過ぎ去るケースが散見された。

arakawa02△チラシを受け取り話を聞いてくれる人、中には呼びかけに応じない人も…

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△“ママチャリ”の母子も熱心に話を聞き、活動への感謝を述べた(写真左)
野球の練習に向かう少年たちもマナーアップ活動を熱心に聞いた(写真右)△

 

最も多いごみはペットボトル

1時間ほどのマナーアップ活動後、荒川右岸をサイクリングして千住大橋付近へ移動。東武鉄道スカイツリーラインの鉄橋の下で荒川クリーンエイドのメンバーと合流し、ごみ拾いを開始した。
ごみはペットボトルが最も多く、食品トレイや発泡スチロール類も多数散乱している。衣類では、ジャンパー、ズボン、下着、Tシャツ、靴下、帽子、靴にスリッパ…上から下まで着衣が一式そろうほどのごみが見つかった。

arakawa08△荒川クリーンエイドのメンバーが、ゴミ拾いの方法やルール、大切さについて説明した

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△長そで、長ズボンに着替え、サイクリングシューズを長靴に履き替えてゴミ拾いに臨んだ(写真左)
河川敷のゴミは食品トレーや発泡スチロール、ぺットボトルなど石油製品が多い(写真右)△

 

ほかにも、びん・缶類、鍋、バケツ、コンテナボックス、ホース、サッカーボール、テニスボールなど、ありとあらゆるごみが次々に出てきた。背丈ほ どあるヨシの根元にもゴミが散乱し、ヨシを切り開きながら拾い集めていった。産業用のビニールの大きな塊は、カマで切断して細かくしながらごみ袋に詰めて いった。

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△やぶを切り開いて奥に入って行っても、ゴミは際限なく落ちている(写真左)
泥に埋まっていたズボンを引きずり出した(写真右)△

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△産業廃棄物と思われる大きなビニールの塊。カマで切って袋に入れた(写真左)

拾ったゴミの種類や個数を記録シートに記入。統計データも取っている(写真右)△

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△川岸のヨシ原にはカニがたくさんいる

燃えるゴミ、燃えないゴミ、ビン缶類などに分別して収集(写真右)△

 

食物連鎖で人間に戻る可能性も

ごみを種類ごとに数えて用紙に記録し、燃えるゴミ、燃えないゴミ、ペットボトル、びん缶類などに分別。45リットルのゴミ袋に詰めたところ、全部で32袋にものぼった。
川のゴミは放っておくと海に流れることもあるが、ペットボトルが分解されるには450年もかかるそうだ。食品トレイや発泡スチロール類は細かく砕けて魚類などが食べてしまい、小動物の体内に蓄積され、食物連鎖で人間に戻ってくることもあるという。我々は今後も、荒川で自転車事故とごみを減らすサイクリングを続けていくつもりである。