2017年3月5日(日)、一般社団法人グッド・チャリズム宣言プロジェクト(以下、グッチャリ)では、葛西臨海公園をスタートし、荒川を北上しながらマナーアップチラシの配布を実施、川越をゴールとするマナーアップ・サイクリングを実施した。

スタート地点である葛西臨海公園にて。今回参加者の10名。

スタート地点である葛西臨海公園にて。今回参加者の10名。

冒頭から話がずれて恐縮なのだが…
筆者がグッチャリの活動、ツールド三陸はもちろん、今回のようなマナーアップ・サイクリングやあらかわろう芋煮会、荒川クリーンエイドなどの活動を行っていることを話すと、「いい人認定」されてしまうことがある。これは、自転車乗りではない方々にお話しした時の方が顕著だし、しかもまた結構な頻度で「いい人認定」されてしまうのだ。

いい人と認定されて、不愉快なわけはない。ただし、ある種のこそばゆさのようなものを感じることも本音だったりする。

何故なんだろう?

そのあたりも踏まえつつ、マナーアップ・サイクリングのレポートをお届けしよう。
三寒四温で言うところの暖かな気候に恵まれた当日、葛西臨海公園に集まったのは、10名のサイクリストたち。うち、3名が初参加である。サイクリストたちが「荒川峠」と呼ぶ、猛烈な北風もなく、穏やかなサイクリング日和だ。吸い込まれるような深い碧天のもと、私どもは荒川上流方向に走り出した。

小春日和の暖かな晴天のもと、今回のマナーアップ・サイクリングは行われた。

小春日和の暖かな晴天のもと、今回のマナーアップ・サイクリングは行われた。

今日の荒川には、たくさんの人がいる。
サイクリストはもちろん、ランナー、野球をする人、サッカーをする人、散歩する人。補助輪を外したばかりだろうか、真剣な表情で自転車を練習する少女もいれば、犬に引っ張られるように散歩をしている子供も。江戸川区付近、板橋区付近、そして彩湖では、マラソン大会も行われていた。

春の気配に誘われた人が多いのか、こんなに人で溢れた荒川を走るのも久しい。

マナーアップチラシは、葛西臨海公園、堀切駅付近、岩淵水門、彩湖さくら草公園駐車場、秋ヶ瀬公園などで配布した。
グッチャリがマナーアップチラシの配布活動を行い始めてから数年が経つ。最初の頃は、「変なやつが来たな…」といった反応をされることもあったが、特に去年くらいから、このような活動に対する理解と賛同が増えてきた気がする。グッチャリの認知も上がっているようだ。

この日の荒川には、いつも以上に多くの人がいた。

この日の荒川には、いつも以上に多くの人がいた。

「頑張ってください」、「ご苦労様です」、そして「ありがとうございます」。
マナーアップチラシを受け取っていただいて、感謝するのは私どもの方なのだが。嬉しいながらも、これも少しこそばゆい。
間違いなく、荒川を走るサイクリストたちの意識も変わってきているように感じる。

笹目橋手前で昼食を取る。高島平で30年に渡り、両面焼きそばを提供するあぺたいと本店だ。

折しもTVで取り上げられた翌日だったらしく、店は満席であったが、昼前に到着していた私ども一行は、さほど待つことなく店に入ることができた。興味のある方は、ぜひ生卵をトッピングすることをオススメする。
「焼きそばに生卵!?」
これが、少しパリッとした食感の焼きそばによくマッチするのだ。

両面焼きそばを楽しむ面々。

両面焼きそばを楽しむ面々。

ここで、他用のあるふたりが離脱。一行はさらに北上する。
羽根倉橋を過ぎたところで、浦和リトルの練習グランドに立ち寄った。一昨年、浦和リトルの野球少年たちと、マナーアップチラシの配布を行った場所だ。昨年は諸事情で実施が叶わなかったが、今年はまた野球少年たちとともに、マナーアップチラシの配布を行いたい。

JR川越線の踏切を過ぎ、上江橋を右岸側に渡る。ここは、荒川と入間川の分岐にあたり、いわゆる荒川サイクリングロードは上江橋の中ほどから北へ分岐していくが、一行は、上江橋を渡りきり、サイクリスト向けのフリマが行われることでも有名な伊佐沼の桜並木を走る。開花していれば、見事な風景であろう。

ミオ・カザロ本店に到着。
自家農場で育てた小江戸黒豚のソーセージやベーコンなどを販売する店である。昼食から20kmほどしか走行していないが、ここでホットドッグを補給する。30cmを超える巨大なホットドッグはジューシーで美味しい。あぺたいと同様、ここも度々TVや雑誌などで取り上げられる有名店だ。

ホットドッグを楽しむ瀬戸理事。

ホットドッグを楽しむ瀬戸理事。

川越に到着した一行は、自転車を置き、菓子屋横丁、時の鐘などを散策した。
出発時には10名だった一行も、5名になっていた。うち、3名が初めて川越に来たと言う。江戸の町並みが現在に残る川越は、西武新宿線、東武東上線(※東京メトロ有楽町線および副都心線に直結)、JR川越線が乗り入れる利便性の良い観光地である。散策を楽しんだ後、私どもも川越から輪行し、帰宅の途についた。

 

瀬戸理事とT夫妻は、初めての川越菓子屋横丁だったそうだ。

瀬戸理事とT夫妻は、初めての川越菓子屋横丁だったそうです。

 

サイクリングを楽しみながら、配布したチラシ枚数は、約190枚になった。今回のマナーアップ・サイクリングに合わせ、国土交通省荒川下流事務所から荒川を走るサイクリストたちへのお願いをまとめた「あらかわろう」チラシの提供を受けた。190枚は、いつものグッチャリ・チラシと合わせた配布枚数。上々の結果だ。

マナーアップチラシの配布、と言うと、少し肩にチカラの入った印象を受ける人もいることと思う。ただ、やっている私どもからすれば、気持ちのよい小春日和の青空のもと、サイクリングを楽しみ、美味しい食事を楽しみ、川越観光まで行って…と、自分たちがサイクリングを楽しんだ上での活動である。

だから、ことさらにお褒めいただくのは、こそばゆいのかもしれない。
「ご苦労様」と言われると、「いや、僕らも楽しんでいますから…」と、なおのこと、こそばゆい。

でも、このような活動は、参加者の皆さんに楽しんでもらわないと、やはり続かないのだろうと思う。
だから、少々こそばゆくても、参加者の皆さんには、サイクリングを楽しんでもらいつつ、マナーアップチラシの配布活動に参加して欲しいと、グッチャリは思うのだ。

ミオ・カザロにて。ちなみに、いつも参加してくださるKEEP LEFTジャージのOさんは、座間市在住。自走で葛西まで来て、自走で帰宅したそうだ。

ミオ・カザロにて。ちなみに、いつも参加してくださるKEEP LEFTジャージのOさんは、座間市在住。自走で葛西まで来て、自走で帰宅したそうだ。

今後、グッチャリでは以下の活動を予定している。
仲間とともに参加するのも良し、ひとりで参加するのも良し。どうせ、終わった頃には皆が仲間になっているのだから。

皆さまのご参加をお待ちいたします。

2017年5月までの活動予定

4月2日(日) 三浦半島マナーアップ・サイクリング

4月9日(日) 花見マナーアップ・サイクリング

4月30日(日) ヤビツ峠マナーアップ・サイクリング

5月5日(祝日) サイクルドリームフェスタ2017 ブース出展

5月28日(日) Tour of Japan東京ステージの沿道自主警備

※日程が確定していませんが、5月中にあらかわろう芋煮会を実施する予定です。
※参加表明は、Facebookにて受け付けています。Facebookアカウントをお持ちでない方は、ここから参加表明をしてください

 

 

フォトギャラリー

 

 

今回の走行コース

 

画像提供など

Mika Kamibayashi 、高橋裕一郎、瀬戸圭佑、坂田良平(画像と文章)