2020年2月15日(土)、島根県益田市は、一般社団法人グッド・チャリズム宣言プロジェクト(以下、グッチャリ)の共催を得て、飛行機輪行をテーマとしたワークショップ「はじめてでも安心、『飛行機輪行講座』produced by島根県益田市」を、サイクルカフェTORQUE(渋谷)にて開催した。
 
参加者は、51名。大盛況のワークショップ開催となった。
 
この場を借りて、ご参加いただいた皆さまに、心より感謝を申し上げたい。
 
 
本レポートでは、益田市とグッチャリが手を組み、飛行機輪行に関するワークショップを開催するに至った経緯を説明しつつ、当日のプレゼンテーション資料をご紹介しよう。

※画像はすべてクリックで拡大します。

 
 
 

なぜ、島根県益田市が飛行機輪行講座を行うのか?

 


 
皆さまは、島根県益田市をご存知だろうか?
 
サイクルロードレースを好きな方であれば、2018年に全日本選手権が行われ、山本元喜選手、與那嶺恵理選手がそれぞれ男女の日本チャンピオンになったことを覚えているかもしれない。
 
益田市は、サイクルロードレース全日本選手権だけでなく、昨年8回目の開催となったサイクリングイベント『益田INAKAライド』を開催し、またTOKYO2020に向け、アイルランド自転車競技チームの事前キャンプ・トレーニングキャンプ地として名乗りをあげた。

 
このように、自転車文化の発展やサイクルツーリズムに対し、積極的に取り組んでいる益田市だが、その努力に反し、特に関東や東北、北海道に住む人にとっては、依然として馴染みが薄いのが事実であろう。
 
 
益田市は、2019年に行われた『埼玉サイクルエキスポ』および『サイクルモード大阪』に出展した。その際に、出展ブースへの来展者アンケートシステムを用意し、分析業務を受託したのがグッチャリである。
 
「島根県益田市をご存知ですか?」という認知度調査では、『埼玉サイクルエキスポ』で約70%、『サイクルモード大阪』では約50%の来場者が、「益田市を知らない」と答えた。
 
にも関わらず、ブースで益田市の魅力を知った来場者たちの9割以上(埼玉:94%、大阪97%)が、「益田市を訪問し、サイクリングを楽しんでみたい」と答えたのだ。
さもあらん。益田市では、『100ZEROのまち』として、信号で足止めされることなく、100kmをサイクリングすることが可能である。
まさに、サイクリストにとっては天国のような街なのだ。
 
 
益田市は、立地上、鉄道や自動車によるアプローチが簡単とは言い難い。一方、市内には萩・石見空港があり、飛行機輪行を行えば、アプローチは容易だ。
しかし、飛行機輪行は、「走る」ことに関しては熟練のサイクリストであっても未経験の方も多く、飛行機輪行を利用した自転車旅に対し、どまどいや躊躇を感じているサイクリストも多いであろう。

 飛行機輪行のやり方や魅力を、より多くのサイクリストに知ってもらいたい。
そして、益田市を飛行機輪行を利用した自転車旅の候補地として、皆さんに知ってほしい。

その想いから、益田市は今回、「はじめてでも安心、『飛行機輪行講座』produced by島根県益田市」を行うことになったのである。
 
 
 

ワークショップの様子

 
ワークショップでは、皆さまもご存知、輪行袋の老舗「オーストリッチ」ブランドを提供するアズマ産業の社長である伊美哲也さん、BTB輪行箱を開発販売しているコーワ:森泉忠浩さんが、それぞれ輪行袋、輪行箱の使い方を説明する梱包実演も行った。
輪行袋、輪行箱の両方が揃い、実演を行うワークショップは、ほとんど行われていない。
だからだろうか、参加者の皆さまが、時に写真を、時にメモを取りながら、梱包実演をとても熱心に、食い入るようにご覧いただいていたのが、とても印象的であった。
 
 
ワークショップ後半は、プレゼンテーション資料を使った座学を行った。
 
司会進行を務めたのは、ご自身も飛行機輪行の達人である、おおやようこさん。
『チャリダー★快汗!サイクルクリニック』(NHK BS)で、坂バカサイクリストとして活躍し、現在はサイクリストヨガを主催しながら、全国で行われるサイクリングイベントに、ゲストライダーとして精力的に参加されている。
その知識は、時に伊美さん、森泉さんを凌駕することもあり、参加された皆さまから寄せられた飛行機輪行に関する疑問や質問にも、自らの経験をもとに答えていただいた。
 
益田市とグッチャリをつないだ、ワークショップの立役者でもある小林玲香さんは、普段はポタガールとして埼玉県内を中心に活躍しつつも、益田市でもサイクリングをした経験がある。女性目線から飛行機輪行に関する質問や、益田市の魅力などをご紹介いただいた。
 
 
飛行機輪行は、初めての人、自転車のメンテナンス等に自信がない方には、一見ハードルが高いかも知れない。
しかし、今回のワークショップに参加し、飛行機輪行に関し学んだことで、飛行機輪行に対する不安は、大きく解消されたのではないだろうか。
 
飛行機輪行は、自転車とサイクリングの楽しさ、喜びをより広げてくれる。
ぜひ、多くの方に飛行機輪行の魅力を知っていただき、そして、「100ZEROのまち」島根県益田市を訪問していただきたい。
 
 
 

『はじめての飛行機輪行講座』プレゼンテーション資料

 
ワークショップ当日の資料です。
 

 
 
 

フォトギャラリー

 
当日の様子です。画像はクリックで拡大します。また、拡大後はキーボードの矢印キー(← / →)で、前後の画像に遷移します。
 


 
 
 
おおやようこさんも、飛行機輪行に関しブログやYoutubeでご紹介されています。
とても参考になりますよ!
 
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